mayunanoblog2の日記

これイイな♪と思ったアイテムやプチ情報などを、不定期に🆙。

あの香水は先輩の香り🎻

 昔、同じ職場の先輩女性が、とても香水好きな方でした。私はその方の影響で香水に興味を持つようになりました。

 その先輩からは、いつも同じ香りがしました。けっこう年齢が離れていた方ですから、昔からの名香もたくさん知っている方で、先輩と香水の話をすることが好きでした。いろいろ勉強になり、楽しかった思い出です。

 さて、この話自体、20年以上前のことです🌠 その先輩が若い頃からいろいろ試していた香水というのは、今では古典的名香ばかり。

*クリスチャン・ディオール:ディオリシモ

  • GUERLAIN(ゲラン):ミツコ

  • ランバン:アルページュ

  • コティー:ミュゲ デ ボア

 上記の香水たち、知っていますか? ディオールのディオリシモとゲランのミツコは今でも有名ですし、普通に入手しやすい商品なので、説明は割愛します。

 当時探すのに苦労した香水。そして一度は市場から姿を消した・あるいは廃盤になってしまう心配のある下段二つの香水をご紹介致します。

 私は彼女がつけたことのある香水を絶対に試したいと思い、当時都心のデパートやアメ横に走りました。あの時代は香水は、郊外のファッションビルや大手スーパー内の化粧品を扱う雑貨店でも、あんまり種類は置かれていなかったから。もちろんネット通販なんて便利なものはありません。  ランバンのアルページュは、今大人気の淡いパープル色の液体の〃エクラ ドゥ アルページュ〃ではなく、もっとずっと先輩格のオリジナル香水です。  魅惑的な漆黒の丸いボトル。金色で描かれているのは母と娘。母が愛する娘のために調香師に依頼して作らせた香水なのです。

1929年に発表されたアルページュ。

ベルガモットにローズにジャスミン、鈴蘭にサンダルウッドなど、実に60種類以上の香料が絡み合い、競い合う香りの旋律。名前のアルページュは音楽用語の分散和音。まさに音楽のような美しい香りというわけです。

 実は1980年代に、一度市場から姿を消していました。時代の移り変わりとともに、人々の香りの嗜好も変化していきます。どうしても古き良き歴史ある香りは、骨格がしっかりしていて優雅で重厚感があり、透明感や清涼感、爽やかで軽やかな香りが好まれる時代には、受け入れ難くなったからなのか。けれど1993年に再び復活しました! 今度はパルファンでなく、オードパルファンとして✨ 

 私がアルページュを探して嗅いだ香りは、復活前のものか後のものか、忘れてしまった…。けれど香りは記憶にあります。美しい花々の芳香。ザ・香水! って感じの、上品でふくよかな香りでした。香水はお洒落の仕上げというまさに〃特別な〃〃よそゆきの〃というイメージでした。今では手軽にamazonで入手出来ます。持続性もあるので、秋冬のこれからの季節に似合うと思います。エクラ ドゥ アルページュを愛用の方は、ペアで持つというのも素敵です✨

 

復活してくれてありがとう!

 

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1941年に発売された、コティー:ミュゲ デ ボア

 同じ系統の香りは、ディオールのディオリシモかな。

 〃森のスズラン〃というネーミングも、詩的で素敵。清々しく清楚な鈴蘭を基調とした香りです。ベルガモット、リーフグリーン、オレンジの明るいトップ。そして鈴蘭にジャスミン、ローズとシクラメンが、仄かに青臭さを感じさせる花のブーケの香りです。まだ春先の、花々がそっと咲き初める季節のイメージといえば、連想しやすいでしょうか? ディオリシモより初々しい感じがしました。

 こちらは当時、運良く発見出来たんですよね。今でも超激レア香水で、入手困難ということです。アメ横の上野駅を背にして奥の奥、ガード下方面ってわかりますか? 商店街のメイン通りより奥地の店舗の方が、商品の回転が遅いので比較的歴史あるレア香水が、お宝のように埋もれていることが多いんですよ♪ この話は、アメ横の某海外ブランドコスメ店で勤務していた時に、社長から直接聞いた情報なので確かだと思います❗    香水はやっぱり直接店頭で、自分の目と鼻で確認してから購入したい! という方は、やはり最後はアメ横ということですね🖤

 

 あの時購入しなかったことが悔やまれる、ミュゲ デ ボア。けっこう前に、公式では日本国内では入手不可となっていました。メルカリでは出品されていたので手に入れる手段はありますが、amazonでは在庫切れの入荷待ち状態。簡単に手に入らないとなると、途端に欲しくなってしまう私です。

   そして話は戻りますが、例の香水好きな先輩は、長いこといろいろな香りを試し、買っては時に失敗を繰り返しようやく自分の香りを『見つけた~❕』となったそうです。本当に自分の好みに合って、尚且つ似合う香りというのはなかなか出会えなかったといいます。その香りは

ダナ:タブー

 〃禁断〃という誘惑的でスリリングなネーミングのこの香水は、オリエンタルアンバー。優雅で品格があり、重厚な大人の女性の香りです。

 

バイオリンの形のボトルも個性的!

 香りのトップはベルガモットにオレンジブロッサム、バジル。

 ミドルはカーネーションのスパイシーさ、ブルガリアンローズの華やかさ、ジャスミンの上品さをクローブが引き締めます。

 ラストはパチョリが力強く香り、アンバー、ムスク。オークモス・バニラと、全体的にスパイスの効いた存在感のあるノートです。

 初めて香りを嗅いだ時の印象は、〃お香〃。何度確認しても、お香の香りw 『なんかお線香の匂いがしませんか❓』と、一番最初、本人の前でキョロキョロしてしまいました💦 愛用の香水だとわかっていたら、もう少し気の効いたコメントをしたのに……💧

 でもその先輩には似合っていました。すごく落ち着いていて、しぐさも言葉遣いも本当に上品で丁寧な方だったんです。自宅でもお茶を立てたり、お料理好きでしかも得意で、読書好き。古風でお淑やかな彼女の雰囲気に、古典的でしっとりとした香りは相性抜群でしたね。私はお香の香りも嫌いではないですし、アジアン雑貨店から通ってくる甘くスパイシーな匂いも好きですから、タブーの独特さも抵抗はなかったです。あの香りは和装にも合うと思います。

 友人や旦那さんや親戚の方々が、街中や駅、電車内で偶然あの香りを嗅ぐと、皆さんすぐに先輩のことを思い出すんだそうで。まだ駆け出しの香水マニアだった私は、それがひたすら羨ましかったのを憶えています。そして私は何年かして仕事も変わり、先輩も遠方に引っ越してしまい、あれから二度と会ってはいません。けれど今でもタブーの香水のことや香りを思い出すと、あの頃の先輩を連想します。

 そう考えると、いまだに私は、誰からも自分を思い出してもらえる香りには、巡り会えていないように思うのです。愛用している香水はそこそこあるのに、自信はありません。やはり万人受けする無難な香りより、個性的で一癖ある香りをつけこなせるようになってこそ、一人前なんでしょうか……✨ 先輩が芳しいフローラル系の美しくやさしい香りでなく、タブーを選んだように。  

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